「World's End 酔っ払いが世界を救う」を見返して
ベイビー・ドライバー以降あまりエドガーライト作品を見返す気になれずにいたのですが、なんとなくで再生ボタンを押せばやはり見入ってしまう
当時劇場で、それも大きな箱では一切上映されておらず昔ながらのシネコンで見たのは宇宙人ポール以来でした
初めて見たときはふんだんに散りばめられているフックや伏線の数々に、エドガー・ライト的テンポとスピーディーなカット割りとリズムで気づいていなかったのですが
改めて流れを知ったうえで見れば見るほど、主人公ゲイリー・キングの悲しい自己実現への執着とそれぞれのキャラクター性にただただ膝を打ち涙が溢れる
安易に「大人になろう」「アナーキーではいられない」という終わらせ方ではなく、過去の執着の象徴であるビールを断ち、迷える子羊を導く王として再誕するというオチにあれから5年経ってようやく理解する快感
これこそ映画的快楽の一つなのではないでしょうか
スリー・コルネット・フレーバーの最終作にして古典SF、アーサー王伝説、
グレッグ・モットーラ的子供時代の終わりというオタク垂涎の完璧な着地点
HOTFUZZ Shaun of the Dead World's End
どれもお手本のような出来&万人受けするコメディ映画としてぜひ見ておくべき3作です