雑食ふしあな雑記

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なんでこんなになんだよ シュガー・ラッシュ:オンラインが示したものとは

※公開から間もないですがネタバレ全開です

 

 

まず、何から語ろうか 

 

マイケル・アイズナーの商業主義からか

 

プリンセスと魔法のキス」から始まったディズニープリンセスの再構築からか

 

ディズニーのルーカスフィルム、マーベル買収によって失ったあまりにも大きなものからか

 

 

どれから話しても今回のシュガーラッシュオンラインはより楽しくなるし、頭を悩ませてしまう

 

 

しかし、あえていい面だけを取り上げたい

 

 

何よりも今作のテーマである「卒業」のあまりの多層性に心打たれてしまったからだ

 

グレッグ・モットーラ的なオタク少年たちの

【無邪気でいられた幼少期】からの卒業

 

 

愛するからこそ離れてほしくないという

【親】からの卒業

 

足りないものを埋めるため内に入れておきたいという

【独善性】からの卒業

 

 

自分の中にある実存主義的な

【不安】からの卒業

 

 

まさにオモチャを通して親の視点を描いたピクサー、ディズニーの総括にも似た多層構造の深さたるや....

 

 

そして肥大化してしまった独善的で、独占的な自我を癒すのは1作目では諦めながらも成しえた「ヒーロー」の自己犠牲の精神であり

 

愛する人の成長を認め、解き放つ

 

 

この本を思い出さずにはいられなかった

 

成熟という檻 『魔法少女まどか☆マギカ』論

成熟という檻 『魔法少女まどか☆マギカ』論

 

 

 

そしてライムスターの「ナイスミドル」の歌詞から

 

『自分が自分であることを誇るようになったかつてのワナビー

 

が真っ二つに割れ、それは決して元には戻らないけど分かち合えるというなんという大人な着地

 

 

 

 

 

とにかく小難しく退屈になりがちなテーマをよくぞ1作目からアップデートしてみせたディズニーの手腕にただただ感嘆を漏らすばかり

 

 

 

そして初のスターシステムを使い一堂に会したディズニープリンセス

 

落下するラルフを助けるシークエンスにはアベンジャーズ並みの熱量と

 

かと思うと最後に占めるのは「プリンセスと魔法のキス」を配してくる、このプリンセスの歴史が補完される快楽

 

 

さらにはこれだけサービスと非常に深いテーマ性を語り終えた本編終了後に続く

手を叩いて笑ってしまうような2大ミームと皮肉めいたパロディバランスの黄金比

 

そして随所を飽きさせない数々の笑いどころ

 

シンプソンズイムズを感じる面倒なアメリカオタクネタ

 

・最近恒例の「古典、最新映画ネタ」ではキングコングラ・ラ・ランド

 

・細かく笑えるスターウォーズネタ

 

・明らかに必要以上にクールなシャンク(ガル・ガット)

 

 

 

完全に2018年ベスト1でした

 

 

Everything Awesome!!