あまりに熱が入り周囲の人へ熱弁していたせいでこちらに書くのを忘れていたので
続編であるスパイダーマン・ファーフロムホーム公開を前にもう一度
なによりこの映画で語るべき点はたった一つ
バルチャーによって瓦礫に押しつぶされ、マスクを脱ぐピーター
そして思わず「助けて!」と叫ぶ
しかし誰にもその悲痛な声は届かない
水たまりに反射する自分の泣き顔とマスク
そこで、これまでのヒーロー映画にはなかった「自分の中にあるヒーロー」によって鼓舞される
これを描いたのが一番堪らないポイントであり、これまで何度もリブートをされてきたスパイダーマンで唯一描ける...
人々がなぜ現在過去未来永劫
ヒーローを求め続けるのかという最も根源的な話なのだ
この現代社会、常に何かに押しつぶされそうで、泣いて、叫んで、それでも誰も助けてはくれない
じゃあ何が自分を助けてくれるのか、誰が重く苦しいプレッシャーを跳ね除け、もう一度立ち上がらせてくれるのか
それは自分の中にいるスパイダーマンだ!
自分の中にいるスパイダーマンが今、自分を内側から支えているから立ち上がれる
ある意味これは精神的な面で「ロッキー」と双子のような作品だ
ピーターはあそこで瓦礫を押しのけ、立ち上がったところで真の意味でヒーローになった
だから最後に勝ちはしない
例え力が強くなったわけでもなく、助っ人がいるわけでもない
でも自分の中にヒーローが立っている
それがわかったから誰にも負けない、折れれば中から支えてくれる
サム・ライミ版の2作目、映画史上最も好きなメイおばさんの台詞
誰の心の中にもヒーローがいるから、正直に生きられる。
強くもなれるし、気高くもなれる。そして最後には誇りを抱いて死ねる。
でも、そのためには常に他人のことを考え、いちばん欲しいものを諦めなくちゃならないこともある。自分の夢さえも。
ヘンリーはその気持ちを教わったから、スパイダーマンの行方を聞くの。
「スパイダーマン・ホームカミング」この映画は
メイおばさんのセリフを「自分の魂」に向けた映像化作品といえるだろう
そんな自分を支えていた二本の内一本、トニースタークを失った彼が果たして
どう立ち上がり、誰かの支えになるのか
GotG Vol.3を除けば、今作で一度MCUと別れを告げるつもりなので、心して見に行こうと思います
では